第13回 自動チューニング技術の現状と応用に関するシンポジウム(ATTA2021)

13th Symposium on Automatic Tuning Technology and its Application (ATTA2021)

概要

 自動チューニング(Automatic Tuning:AT)は,ソフトウェアに自らを最適化する機能を組み込むことにより,多様な環境において優れた性能を実現することを目指すパラダイムです.省電力と高性能の両立が重要な課題であるスーパーコンピュータから携帯端末まで,あらゆる分野の情報処理に適用できる技術となるよう,研究が進められています.
 自動チューニング研究会では「自動チューニング技術の現状と応用に関するシンポジウム(ATTA)」と題して,自動チューニングに関係する研究プロジェクトの最新の研究成果を報告し,その応用と将来の研究展望を議論する場として,誰でも参加可能なシンポジウムを例年開催しております.今回で13回目となるATTA2021では,例年通り研究会員による自動チューニング関連の研究プロジェクトからのご講演に加えて,本年9月18日に本研究会会員が執筆した「ソフトウェア自動チューニング: 科学技術計算のためのコード最適化技術」(森北出版)の出版を記念した講演を行います.また招待講演として,近年注目されている技術であり自動チューニングへの応用も期待される「説明可能なAI」(Explainable AI: XAI)に関するご講演を頂きます.自動チューニング技術および高性能計算の最新動向にご興味のある多くの皆様のご参加をお待ちしております.

プログラム

10:30-10:40 オープニング
10:40-11:00『AT研究コミュニティで開発されたソフトウェア群と今後の展望』【「ソフトウェア自動チューニング 〜 科学技術計算のためのコード最適化技術」出版記念講演】
片桐孝洋(名古屋大学)
11:00-12:00 『説明可能なAI』【招待講演】
鈴木健二(シニアマシンラーニングリサーチャー,ソニーグループ(株)R&Dセンター)
12:00-13:30 昼休み
13:30-14:00『革新的基盤ソフトウェア「h3-Open-BDEC」の「Wisteria/BDEC-01」上での開発状況』
中島研吾(東京大学/理化学研究所),岩下武史(北海道大学),八代尚(国立環境研究所),長尾大道(東京大学),下川辺隆史(東京大学),松葉浩也(東京大学/日立製作所),荻田武史(東京女子大学),片桐孝洋(名古屋大学)
14:00-14:30『自動性能チューニング機能を持つ高性能グラフライブラリの開発』
中尾昌広(理化学研究所)
概要
ソーシャルネットワークや創薬などの様々な分野において、計算機上でデータの関係性をグラフ構造として表現し、それを高速に解析する試みが盛んに行われている。しかしながら、既存のグラフライブラリの研究の多くは特定のグラフや計算機システムを対象としているため、ユーザの性能チューニングの負担が問題となっている。そこで、本研究課題では自動性能チューニング機能を持つグラフライブラリを開発する。ユーザが利用したいグラフおよび計算機システムに応じて、適切なグラフアルゴリズムと高速化手法を自動的に選択・利用可能にする。この機能により、ユーザの性能チューニングの負担を省くことが可能になる。
14:30-15:00『持続型例外処理機構の設計と実装方針』
八杉昌宏(九州工業大学)
15:00-15:15 休憩
15:15-15:45『固有値計算のための高性能精度保証ライブラリの開発:最新成果と自動チューニング機能』
片桐孝洋(名古屋大学)
15:45-16:15『精度自動チューニングに向けた基盤技術の検討』
椋木大地(理化学研究所)
16:15-16:45『低精度演算を活用したGMRES(m)法の研究』
深谷猛 (北海道大学, JST さきがけ),Yingqi Zhao(北海道大学),岩下武史(北海道大学)
16:45-17:00 クロージング

主催


お問い合わせ:椋木 大地(理化学研究所) E-mail: daichi.mukunoki あっと riken.jp
「あっと」を半角@に変換してください.


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